2008年1月1日火曜日

真のダイバーシティ人材とは その②


「日本人は、自分たちの可能性に気づいていない。ぼくは日本人の意識を変えたいからこういう雑誌をやろうと思った。」

以下、中田英寿 「COURRIER JAPON 12月号」特集記事 一部抜粋

1.ナカタビジネスのカタチ

「誰もがハッピーになれる、誰に対しても利益が出るやりかた。 僕はそれをスマートだと思うんですね。」

2.日本の若者へのメッセージ

「本当にみんな、すごく他人のことを気にしてると思うんだよね。  けど、他人を気にしないで、まず自分が思ったことをやってみる。  それが失敗に終わろうが成功に終わろうが、結果を恐れないで。  それが先に繋がると思うし、世界規模で考えていければ面白いしね。  海外へ出て、外の世界をもっと知ってもらって視野を広げるんだ。」

3.ヒデが未来に描くヴィジョン

「俺がやりたいのは一般の人が考えるような旅じゃないからね。  何かをやるって決めたら、追い込んでやらなきゃ意味がないし。  中途半端にするぐらいなら、やらないほうがいい。  それは仕事だって同じでしょ。  俺は旅をしているけど、ただ遊んでるわけではないし。  目的をもってやっているから。」

「思っているだけじゃ意味がない。まずやってみることが大切だ。」

感想

私も一人のサッカー人として、長いこと、ヒデには注目してきた。 彼がU-17の頃からだから、かれこれ10年以上見続けていることになるだろうか。 最近、ますます彼を、また彼の生き方を好きになっている、自分に気付く。 彼のどこがそうさせるのだろうか。  私なりに、彼の魅力に繋がっていると思われる行動や思考を、「ダイバーシティ」をキーワードに分析してみた(詳しくは、私のブログ、12/26 “真のダイバーシティ人材とは その①、および 12/31 “ダイバーシティ時代の学びの姿勢を考える”を合せて参照ください)。 すると、今までに私が挙げた以下3点の内容が、彼の魅力および成功を語る上で、全て当てはまってくることに気付かされるのである。
  • 「内向き」ではなく、外を向いて仕事をしている、もしくは生きている
  • 自分の真のミッションについて、とことん考え抜いている (これは、上から押し付けられたり、単に誰かによって与えられたミッションではなく、現場で自分の五感を通して掴み取った生きたミッションの意味)
  • 物怖じしないことと、謙虚な学びの姿勢を維持することを両立している
彼の並外れた行動力を絶賛する人も多かろう。 ただそれは彼の一面であって、必ずしもそれは彼のエッセンスではないと見ている。 つまり、彼は基本的に思考が、行動より先に来るタイプの人間で、「何でもやってみないと分からないだろう。」といったタイプの人間では決してないと考える。
但し、彼がこれまで深く関わってきたサッカーとはミスがつき物のスポーツ。 どんなに計算し尽くされた完璧なプレーを自分の中でイメージしたとしても、フィールドには球の受け手がいて、相手がいるわけなので、90分間、ノーミスで終わることは、100%ないと言っても過言でなない。 つまり、私は、「まずやってみることが大切」といった彼の言葉の奥深くに、彼の並外れた完璧主義が、完璧など存在しないサッカーのゲームと折り合いをつける過程で生み出された、彼独特の響きを感じずにはいられないのである。 これは、無鉄砲なチャレンジ精神とは、似て非なるものであると付け加えておきたい。 

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